アニメと原作が違いすぎる作品5選!なぜ改変が行われるのかもあわせて考察
現在放送されている多くのアニメは、原作をもとにして制作されている場合がほとんどです。
オリジナルアニメとして制作するよりも、人気のある漫画やライトノベルなどをアニメ化する方が、一からストーリーを作らなくていいぶん楽だし需要もあります。
しかし、そんなアニメであっても、原作とは異なる展開や構成となっている場合がありますよね。
今回は原作とは違うアニメが生まれる背景や、代表的なアニメ5選を紹介していきますので、参考にしてみてください。
【アニメではよくある?原作改変が起こるのはなぜか?】
現代のアニメにおいて原作の改変は、そうそう起こることではありません。
なぜかというと、もともと人気があったり一定のファンがいたりする作品をアニメ化しているため、原作通りにアニメを制作するだけで、ある程度の成功が約束されているからです。
逆に原作を大きく改変してしまうと、原作ファンからクレームがつくなど、良いことはあまりありません。
ではなぜ原作とは異なる設定や展開のアニメがあるのでしょうか?
ここでは原作を改変する理由について解説していきたいと思います。
【原作とアニメのフォーマットの違い】
原作とアニメのストーリーが異なる理由として一番大きいのが、原作とアニメのフォーマットが違うからです。
アニメの原作となっている漫画やライトノベルは、長期にわたって連載されており、完結していない作品であることが多いですよね。
一方でアニメは1クール (3ヶ月) 単位で制作されるため、原作の膨大な世界観を限られた話数におさめることが求められ、アニメオリジナルの展開となることがあります。
原作がまだ連載中であった場合には、アニメの放送中にストーリーが原作に追いついてしまったり、キャラの設定が決まっていなかったりするため、原作にはないストーリーが挿入されたり、キャラ設定が原作と違ったりすることがあるようです。
【テレビ放送の規制】
アニメ作品はテレビ放送されるため、テレビ放送できるような内容でなければなりません。
あまりにグロテスクでアダルトな内容は放送規制されてしまうため、仕方なく原作とは異なる表現にするという場合もあります。
過度な光の点滅も規制されているなど、子どもの健康を考慮した細かい規制も多くありますので、それらの影響を受けてしまうこともあるのではないでしょうか。
【海外向けに販売される】
アニメ作品は海外向けに輸出されることも多く、海外を意識した表現となっていることもあります。
海外では日本よりも厳しい制限を受けることもあるので、それを見越してはじめから表現を抑えめにすることも多いです。
宗教や思想も日本とは大きく違うので、なかなか難しい問題ですよね。
【ポリゴンショック】
アニメ「ポケットモンスター」の第38話において、ポリゴンの演出のために激しい点滅エフェクトを使用したことで、100人を超える子供たちが光過敏性発作により病院へ搬送されました。
ポリゴンショックと呼ばれたこの事件以来、TVでの光の演出は厳しく規制されています。
このため、TV放送とDVD版とで演出が異なることがあります。
【原作を変える事のメリットとデメリット】
それでは原作を変えるメリットやデメリットは何なのでしょうか。
作品ごとに様々なものが考えられますが、共通するものも多くあるようです。
ですので、ここからは原作を改変するメリットやデメリットについてご紹介していきます。
【メリット】
原作を改変するメリットは、「アニメ化に不向きな作品であってもアニメ化できる」という点です。
話題になっているが作品が長くてアニメ化に向いていない作品であっても、リアルタイムでアニメ化することで、ある程度の人気が保証される作品をつくることができます。
そのままでは過激すぎて到底アニメ化できない作品も、制作過程で改変することによって映像化が可能となるでしょう。
【デメリット】
原作を変えてしまうデメリットは、「原作よりも質の低い作品になる可能性があること」です。
ストーリーや設定を変に改変してしまうと原作ファンからも批判がでますし、作品によっては原作者から直々にクレームがついたということもあります。
原作至上主義をかかげる一部のファンからは、原作と少し違うだけで文句を言われることも多く、「アニメの方が良かった」という作品はほとんどありません。
原作が長すぎると、アニメでは全てを描ききれずに中途半端になってしまうこともデメリットの一つですね。
【原作の圧倒的優位性】
原作とそれを改変したアニメでは、原作の方が圧倒的に優位です。
そもそも人気がなければアニメ化はされませんし、それを超えるアニメを作るというのは非常に難しいです。
裏を返すと、原作改変されるアニメというのは「リスクがあってもアニメ化したい」ほどの作品ということなのではないでしょうか。
【アニメで原作と違いすぎる作品5選】
【HELLSING】
【公開日】 | 2001年10月〜2002年1月 |
【視聴時間】 | 44分 (13話) |
【監督】 | 飯田馬之介 |
【キャスト】 | アーカード/中田譲治 インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング/榊原良子 セラス・ヴィクトリア/折笠富美子 ウォルター/清川元夢 ピップ・ベルナドット/平田広明 |
【あらすじ】
20世紀末のイギリスでは吸血鬼による殺人事件が後を立たず、人々は吸血鬼を恐れていた。
王立国教騎士団「ヘルシング機関」は吸血鬼を狩る吸血鬼のアーカードとともにその対処にあたる。
【原作との違い】
アニメ版では少佐が率いている組織であるミレニアムが登場しないなど、大きな改変が見られます。
ミレニアムはナチスをモチーフにした組織なので、海外向けの展開を考えて改変されたようです。
特にアニメ後半はほとんどがオリジナルな内容となっていて、かなり多くの変更点があります。
【ファンから否定的な意見が多く炎上】
まとまりも盛り上がりもない後半のアニメオリジナルの部分が、原作ファンの怒りを買い炎上しました。
最大の敵が急に登場したかと思えば、伏線を回収せずに終わるなど原作改変の悪い面があらわれてしまった形となります。
【原作者もお手上げ】
「HELLSING」の原作者の平野耕太先生も、もらったDVDを中古ショップに売ってしまうなど怒っていたようです。
後に原作を完全再現した「HELLSING OVA」が制作されており、最初のアニメは動画配信サービスでは配信されていません。
【とある科学の超電磁砲】
【公開日】 | 2009年10月〜2010年3月 |
【視聴時間】 | 23分 (24話) |
【監督】 | 長井龍雪 |
【キャスト】 | 御坂美琴/佐藤利奈 白井黒子/新井里美 初春飾利/豊崎愛生 佐天涙子/伊藤かな恵 上条当麻/阿部 敦 |
【あらすじ】
その人口の8割を学生が占め、ほとんどの学生が超能力を扱えるという学園都市。
そんな学園都市に7人しかいないレベル5の超能力者の御坂美琴は、そのやっかいごとに巻き込まれていく。
【原作との違い】
こちらの作品は前半は原作の「幻想御手編」をアニメ化していますが、一部の設定が付け加えられています。
2期でアニメ化される「妹達編」が連載途中であったため、後半部分は完全オリジナルエピソードとなっています。
【視聴者の間では賛否両論】
本作品はファンの間では意見が別れ、「原作とは違う楽しみがある」という意見もありました。
ただ、「原作を変えるな」という否定的な意見の方が多かった印象です。
【オリジナルエピソードは原作者が監修】
原作の改変が失敗しなかった理由としては、原作者の鎌池和馬先生がそれを監修したことが挙げられます。
鎌池先生が好きなロボットを盛り込むなど、不自然な点はいくつかありましたが割と容認されたようです。
【鋼の錬金術師(2003年版)】
【公開日】 | 2003年10月〜2004年10月 |
【視聴時間】 | 23分 (51話) |
【監督】 | 長井龍雪 |
【キャスト】 | エドワード・エルリック/朴璐美 アルフォンス・エルリック/釘宮理恵 ウィンリィ・ロックベル/豊口めぐみ ロイ・マスタング/大川 透 リザ・ホークアイ/根谷美智子 |
【あらすじ】
死んでしまった母を錬金術で生き返らせようとした代償に、腕と足を失った兄と体を失った弟。
失ったものを取り戻すため、国家錬金術師となった兄と弟の活躍を描きます。
【原作との違い】
シンの国のキャラたちが登場しないなど、ストーリーやキャラの設定に大きな改変が見られます。
原作が連載中だったため、そのままアニメ化をすると原作に追い付いてしまうことから改変が行われました。
【原作改変アニメとしては珍しく肯定的な意見も】
原作を改変したアニメでは、そのほとんどが批判されていますが、本作のアニメオリジナルエピソードには肯定的な意見も見られます。
原作の雰囲気をなるべく保ったまま、新しいストーリーを楽しめるのがよかったようです。
【原作者はやや否定的】
原作者の荒川弘先生には、「原作を一度壊して欲しい」という意向がありました。
ただ、ロゼが軍に連れて行かれるシーンなどは娯楽としては適していないシーンだったとも語っており、否定的な意見がうかがえます。
結果として、2009年に「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」として原作再現が行われました。
【境界の彼方】
【公開日】 | 2013年10月〜12月 |
【視聴時間】 | 23分 (12話) |
【監督】 | 石立太一 |
【キャスト】 | 栗山未来/種田梨沙 神原秋人/KENN 名瀬美月/茅原実里 名瀬博臣/鈴木達央 新堂愛/山岡ゆり |
【あらすじ】
神原秋人は半妖夢として不死身の少年で、ある日栗山未来という異界士の少女と出会う。
異界士として秋人を倒そうとする未来だったが、いつからか二人は協力して妖夢を倒すようになり...
【原作との違い】
本作品は第一話の前半が原作と同じなだけで、ほとんどがアニメ独自のものとなっています。
原作の展開だけが問題なわけはなく、もともと2クールの予定が1クールになったことも原因の一つとされています。
【完全に別物としてならあり】
上述したように、原作からはかなり大きな改変が行われていますので、ほとんど別作品ともいえる内容となっています。
原作では真白優斗というキャラクターがかなり活躍するなど、別作品とした楽しむならありという意見が多かったようです。
【OPとEDは高評価】
原作の改変に否定的な意見の人であっても、オープニングとエンディングは評価する人が多いです。
海外のファンからの評判も良かったようで、これはアニメを楽しむ上では素晴らしいですね。
【ヴァイオレット・エヴァーガーデン】
参照元:https://twitter.com/
【公開日】 | 2018年1月〜4月 |
【視聴時間】 | 23分 (13話) |
【監督】 | 石立太一 |
【キャスト】 | ヴァイオレット・エヴァーガーデン/石川由依 クラウディア・ホッジンズ/子安武人 ギルベルト・ブーゲンビリア/浪川大輔 カトレア・ボードレール/遠藤綾 ベネディクト・ブルー/内山昂輝 |
【あらすじ】
大陸戦争での戦いで両手を失った主人公のヴァイオレット・エヴァーガーデン。
ホッジンズのもとで働き始めたヴァイオレットは、生きる意味や愛を探しながら生きていく。
【原作との違い】
物語の終盤までのストーリーは原作とほとんど同じですが、ラスト2話は全く異なります。
メインとなる登場人物の設定が大きく異なりますので、気になる方は作品で確認してみてください。
【原作ファンには納得がいかない結末】
作品の最重要ともいえる結末部分の改変に、原作ファンからの不満は大きかったようです。
それまでの世界観がすごく良かっただけに、最後が残念だという感想が多く見受けられます。
【劇場版も完全オリジナル】
2020年9月に公開される劇場版もオリジナルストーリーとなるようです。
原作者の暁佳奈先生とも世界観を共有しているとのことですので、こちらも楽しみにしたいところです。
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以上、アニメで原作改変が起きる背景や、代表的な原作改変アニメ5選についてご紹介してきました。
アニメしか見ない方にとっては、違う視点でもう一度たのしめるのでオススメです。
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