盾の勇者の成り上がり「カースシリーズ」を解説!尚文、元康、錬、樹の秘められた力とは?
- 2019.04.11
- アニメ
- カースシリーズ, 盾の勇者の成り上がり
テレビアニメ化もされ、ますます人気になってきたweb出身の小説作品「盾の勇者の成り上がり」
「盾の勇者の成り上がり」といえば、外せないのが「カースシリーズ」の存在。
カースシリーズが発動すれば今より強い力が得られる訳ですが、「カースシリーズ」とは何なのか詳しく知りたい人も多いかと思います。
今回は、切り札とも言える「カースシリーズ」について深く掘り下げた知識「仕組みや性質」などを原作を元にして解説していきます。
【盾の勇者の成り上がり カースシリーズを解説】
●1.「カースシリーズとはどういうものなのか?」
この作品の舞台となっている世界に勇者として召喚された4人は、その時に備えつけられていた伝説の武器(聖武器)を所有しています。
岩谷尚文は「盾」、天木錬は「剣」、北村元康は「槍」、川村樹は「弓」
この聖武器には、持ち主である勇者が負の感情を強く抱くことで発動する「カースシリーズ」という力が加わる事により禍々しい武器へと変化します。
カースシリーズとは、勇者が聖武器に負の感情を加え力を得る事を総称して「カースシリーズ」と呼んでいます。
●2.「何を発動条件としているのか?」
発動条件は、上記でも説明しているように「負の感情を強く事」です。
持ち主が強い負の感情を爆発させ封印が解かれ発動するという仕組みです。
カースシリーズの発動条件がわかりやすい例として、アニメ「盾の勇者の成り上がり 8話」を視聴するといいでしょう。
フィーロがドラゴンゾンビに食べられた事がきっかけで「カースシリーズ」が発動。
「また奪われるのか、またこの世界は俺から全てを・・・」、今まで尚文におこった数々の嫌な出来事を思い浮かべ、この世界に対する憎しみがこみ上げ激しい怒りが(憤怒)が爆発し「憤怒の盾」へと変化します。
カースシリーズが発動する仕組みが、アニメ8話ではわかりやすい描写が描かれているので視聴してみてください。
●3.「使用する事になにかリスクはあるのか?」
カース(curse)は「呪い」という意味があるように、一度発動したら呪いの代償を得る事になります。
負の感情の増幅による暴走、使用者のステータスの低下などが主です。
封印が解かれた後でも発動には強い負の感情を抱いている必要があるため、平常時にステータスを確認しようとすると「触れることすら、はばかられる」と表示され、簡単には発動はおろかステータス画面すら確認できないという強化なロックが施されています。
カースシリーズは、聖武器の形態の中では凄まじく高い性能を持っていますが、発動の引き金になった強い感情を増幅させるため、持ち主もは高い精神力が必要とされ、増幅された負の感情に負けてしまうと力を暴走させてしまうことになります。
逆に、発動中に負の感情が弱くなると弱体化してしまいます。
このことから、聖武器の勇者の中でもかなりリスキーな武器と言えるでしょう。
【岩谷尚文(盾の勇者)のカースシリーズについて】
聖武器の規則事項に自身の伝説の武器以外の武器を使用することができないというものがあり、そのせいで、尚文は実質的な攻撃ができずにいましたが、その中でも数少ない攻撃能力を持った盾がこのカースシリーズになります。
尚文のカースシリーズは「憤怒の盾(Ⅰ、Ⅱ)」・「ラースシールド(Ⅲ〜)」です。
尚文のカースシリーズの封印が解かれたキッカケは、最初の「波」を終息させた後の祝賀会で元康(槍の勇者)に決闘を申し込まれ、マルティに妨害をされオルトクレイ王の悪意により負けとされ、尚文が唯一信頼していた奴隷のラフタリアも奴隷紋を無理やり解除された際の怒りによるもの。
この時に、憤怒の盾(Ⅰ)が解放されました。(作中では「カースシリーズ ――の盾の条件が解放されました。」となっており、名前が伏せられている)
その後、練に倒されたドラゴンがゾンビになり「ドラゴンゾンビ」との戦闘において、フィーロが丸呑みにされた際に「憤怒の盾(Ⅰ)」を初めて発動します。
しかし、この際に力を暴走させた尚文は、憤怒の盾の専用効果「セルフカースバーニング」でラフタリアを巻き込んでしまい、呪詛レベルの大火傷を負わせてしまったことをきっかけに、この盾によって増幅される負の感情に負けないように、そしてラフタリアとフィーロを守っていこうと再度強く決意します。
その後、三勇教(作中に登場する宗教の一派)の討伐軍との交戦中に、意図的に怒りを呼び覚まして、憤怒の盾の上位互換にあたる「ラースシールド」を解放。
ラースシールドを発動した瞬間に暴走しかけたものの、ラフタリアとフィーロの献身的な呼びかけにより暴走せず意識を取り戻しました。
ラースシールドの解放に伴って、「ブラッドサクリファイス」というスキルが解放されましたが、このスキルの発動の代償として「自身の瀕死の重傷」と「長期間防御以外のステータスが三割程度低下」するというリスクが高すぎる諸刃の剣なので、以降は尚文の奥の手として使われることになります。
また、カースシリーズの引き金になった負の感情を克服することで「ブレスシリーズ」という新た力を解放することになります。(書籍版では解放済み)
他の勇者のカースシリーズも原作ではすでに登場しており、どの勇者も書籍版では尚文との和解後に解放に至っています。
【北村 元康(槍の勇者)のカースシリーズ】
尚文に比べてまだ覚醒には至っていないものも、槍の勇者「北村元康」はすでに、尚文と同じ憤怒の感情に呼応した武器「憤怒の槍」とその上位互換の「ラーススピア」の他に、色欲の感情に呼応した槍「ラストスピア」、さらにそこから、嫉妬の感情が上乗せされた槍「ラストエンヴィースピア」が原作では登場しています。
代償に関しても尚文のものと違い、「ラストスピア」の固有スキル「テンプテーション」を使うと「自身の肉欲が減衰」。
「ラストエンヴィースピア」の「ルサンチマン」の場合は「他者を妬む気持ちの消失」というものになっています。
しかし、紆余曲折を経て人格が破綻してしまった元康が使用しても大した痛手にならず、嫉妬の感情こそ失いましたが、底なしの色欲が失われることがなく、むしろ少しマシになるだけというのは実に悲しいお話です……。
【天木錬(剣の勇者)のカースシリーズ】
剣の勇者である錬は自らの「貪欲」と「暴食」という負の情感によって、カースシリーズ解放されます。
「貪欲」の奥義は自らの武具など所持金と所持アイテムと、敵を倒した際のアイテムのレアリティを悪くすることを引き換えに発動します。
「暴食」の奥義は自らの経験値の量が少なくなることとレベルを代償にして発動するスキルとなっています。
剣の勇者「天木錬」も憤怒の感情に呼応した剣「憤怒の剣」を解放していましたが、カースシリーズの恐ろしさを知っていた彼はこれを使おうとはしませんでした。
ですが、その他にも追い詰められた錬が盲目的な強さを求めた結果、「貪欲」と「暴食」に呼応した剣も解放しています。
武器の名前は作中でも明かされていませんが、貪欲の固有スキル「ゴルトアオフシュタント」は、「手にした金銭と武具の即時破壊」と「アイテムドロップの粗悪化」。
「暴食」の「シュタクファファル」は「入手経験値の大幅減少」と「レベルの減衰」を代償としています。
盲目的に強さを求めてカースシリーズを使うと、他の勇者より大きな代償を得ることになのが錬のカースシリーズの特徴です。
【川澄樹(弓の勇者)のカースシリーズ】
弓の勇者である樹は自らの傲慢という情感によって、カースシリーズが解放されます。
弓の勇者「川澄樹」も傲慢に呼応した弓を解放していますが、正式名称は不明です。(本人はジャスティスボウと呼んでいます)
樹の歪んだ正義感が追い詰められて悪化したこととマルティが干渉し拍車をかけたことが解放のきっかけになっています。
撃った相手を「正義に目覚めさせる」というののは名ばかりの洗脳状態にしてしまうものです。
固有スキルの代償は「自身の意思や判断力(エゴ)の喪失」と「思ったことなどをなんでも口にしてしまう」と言ったものです。
独善、独裁をしてきた樹の意思を全て奪ってしまうような代償ですね……
カースシリーズの解説についていかがだったでしょうか?
カースシリーズのメリットは、やはり強大な攻撃力を手に入れられることでしょうか。
特に尚文など、攻撃手段を持たない勇者にとってはカースシリーズは最大の切り札になり得ると言えるでしょう。
デメリットは、負の感情による力の暴走と、カースシリーズを使用した際に自分までダメージを受けてしまったり、ステータスが長期間低下するといったものが発生することです。
それぞれ感情ごとに厳しい代償を背負うことになります。
これは個人的な見解になりますが、序盤では、勝手な都合で異世界に召喚された尚文が盛大に裏切られ目の前にいる人が全員敵になるということがありました。
このことに対する憤怒の感情が細かく描写され、その後もラフタリアやフィーロとの心温まるエピソードの間に負の感情を引き立てる演出が細かく描かれています。
この負の感情に対する描写やそれに対するカースシリーズと言った設定があるからこそ、盾の勇者の成り上がりという作品がより一層魅力的に見えるのではないかなと思います。
アニメではまだ描かれていない部分は「小説家になろう」というサイトで無料公開されていますので読んでみてはいかがでしょうか?