火垂るの墓が放送禁止、放送されない理由!原因や噂について解説
戦争の悲惨さを描いた有名なジブリアニメ映画【火垂るの墓】
この映画は、同じ有名ジブリ作品である「となりのトトロ(1998年)」と同時上映され、その衝撃的な内容に色々考えさせられた人も多かったと思います。
それ以降、数年おきに終戦である8月にテレビ放映されていましたが、2018年以降から一切TV放送がされなくなりました。
今回は「火垂るの墓」が2018年以降ではテレビ放映されておらず、何故放送されなくなってしまったのかという説についてご紹介。
よく聞く有名な話から、都市伝説的な噂についても解説していきますので参考にしてください。
【火垂るの墓 概要】
【火垂るの墓】 | |
【放映日】 | 【視聴時間】 |
1988年4月16日 | 88分 |
【制作会社】 | 【監督】 |
スタジオジブリ | 高畑勲 |
【声優】 | |
清太/辰巳努 節子/白石綾乃 清太・節子の母/志乃原良子 親戚の叔母さん/山口朱美 |
【火垂るの墓が放送禁止になった理由】
①視聴率の低下
先に述べさせていただくと、火垂るの墓は公式には放送禁止にはなっていません。
火垂るの墓は、初回の1989年には20.9%の視聴率を記録してそれから2018年までに13回放送されています。
近年も2018年の4月に映画の監督・脚本を務めた「高畑 勲(たかはた いさお)」の追悼番組として放送されました。
しかし2000年後半からは、視聴率10パーセントを割り込むようになってきており、最後の放送である2018年には6.7%という低視聴率を記録しています。
これは他のジブリ作品と比べても低いものとなっており、近年に火垂るの墓を放送していない1番の理由だと考えられています。
②過激な描写が含まれている
火垂るの墓は、冒頭にいきなり主人公の清太が亡くなるところから始まります。
さらに序盤には空襲で全身やけどを負って包帯だらけの母親が亡くなるシーンであったり、清太が畑から野菜を盗んで殴られたり、妹の節子が栄養失調で段々弱っていく等の衝撃的なシーンが多く描かれています。
これらが過激であると判断され、現代のコンプライアンス的にテレビで放送しづらくなったのが影響しているもの大きいかと思われます。
③重い内容が現代の人々に好まれない
火垂るの墓は、戦争の悲惨さを伝える作品なため、重い描写はどうしようもないところはあります。
なので、「落ち込んだ」や「夢に出てきた」や「子供が出来たら見れなくなった」などの一部トラウマ的な声があり、他のジブリ作品と違って気楽に見られないものとなっており、ところどころ緊張して視聴してしまいます。
そもそも同じような流れからか、終戦の月である8月に昔は多くあった戦争特番が減ってきています。
恐らくは見る視聴者の意識が現代では変わってきて、現代の人々が戦争の生々しい映像を好まない傾向があるのだと考えられます。
④清太の行動に疑問
主人公である清太に対する非難も、火垂るの墓が放送されにくい理由だと考えられています。
清太は、親戚のおばさんの家に節子と住まわせてもらっているにも関わらず、働きもせずに家の手伝いもしていないのに、おばさんの注意にも耳を貸そうとせずに愚痴ばかりです。
もし清太が、上手く立ち回れていれば、2人は死ななかったとも考えられています。
これに関しては、清太が子供であることを含めればしょうがない気もしますが、確かに批難する考えにも一理あるとは思ってしまいます。
【火垂るの墓が放送されなくなった噂について】
①さくま式ドロップの版権問題
よく聞く噂として「さくま式ドロップの版権問題」が挙げられます。
これは、物語中に出てくるドロップの版権の関係で放送出来なくなっているというものです。
ドロップは、映画化の際にはタイアップして昔の復刻版を出すなど問題はなさそうですし、さくま式ドロップを製造していた佐久間製菓株式会社は、2023年に廃業しています。
恐らくは、ただの都市伝説的な噂話なのだと考えられます。
②反戦をテーマとしているため
火垂るの墓が放映されない理由には、「火垂るの墓が反戦をテーマにしている」ためというのがあります。
そして国規模で、放送に規制がかかっているとされています。
確かに火垂るの墓は、戦争の悲惨さを伝える作品となっているため、多少は反戦をテーマにしているでしょう。
しかし火垂るの墓は、あくまでも戦時中に孤児となった兄弟が必死に生き抜くのが中心となっています。
国規模で規制しているのはもちろん、反戦をテーマにしているのも放送禁止の理由には考えづらい、あくまで都市伝説の一つだとされている噂です。
③日本テレビの会長と社長が変わった
この噂は、ジブリの地上波を主に行っていた日本テレビの社長と会長がジブリをあまり押さない人物に交代したというもの。
一見ありそうですが、そもそもフジテレビの社長や会長は数年ごとに変わっています。
また若干放送回数が減ってはいますが、この説を裏付けるほど、ジブリ作品の放送はなくなっていません。
実際に社長や会長権限だけで放送を自由にできるとは思えませんし、これはあくまで都市伝説だと言えるかもしれません。
④「この世界の片隅に」という代わりの戦争アニメ映画ができた
戦争アニメ映画として、「この世界の片隅に」ができたのが火垂るの墓の放送に影響を与えているという噂があります。
この世界の片隅には、2016年に公開されたヒット映画となっており、近年の作品だけあり火垂るの墓よりマイルドな作りになっています。
そのため、火垂るの墓よりもこの世界の片隅にの方が戦争を伝える題材として使いやすくみんなに見られやすいとのことです。
ただし、NHKでテレビ放送された際には、平均視聴率8.3パーセントとなっており、決して高くありません。
作品の放送しやすさこそ火垂るの墓に勝りますが、視聴率の面では火垂るの墓とあまり変わらないため、この噂がどこまで本当かは不明です。
今回は戦争の悲惨さを描いたジブリアニメ映画「火垂るの墓」が、放送禁止になっているという噂についてを紹介しました。
皆さんはこれらの説や噂話についてどう思ったでしょうか?
火垂るの墓は、実際に2018年から5年以上放送されておらず、放送されていないことについて何かしらの理由はあるかもしれません。
しかし、2025年には戦後80年となるため、そこで火垂るの墓が放送する可能性もあると思われます。
もし放送されないなら、今回の説や噂の中のどれか、もしくは他の理由があるかもしれません。
またこの記事に興味を持ったら、火垂るの墓を一度視聴してこれらの説が正しいか考えてみても面白いかもしれません。