マイキー闇落ちの理由や原因とは?黒い衝動について解説
『東京卍リベンジャーズ』に登場するマイキーこと佐野万次郎は、東京卍會の総長であり、この物語における最主要人物です。
一番初期のマイキーのキャラクター像は、野蛮で暴力的な印象でしたが、関係が深くなってゆくにつれて、とても仲間思いで、仲間を疑わず、責めず、許すといった15歳とは思えぬ包容力で懐が深い様子がうかがえます。
圧倒的ビジュアルにこの人格を持ち、総長になるべくしてなったと言っても過言ではないくらい魅力的で完成されたキャラクターですよね。
ですが本作では、現状マイキーだけはずっとハッピーエンドを迎えられない状況が続いており、その状況やそう言った心持ちのマイキーを「闇落ち」と表現しています。
今回はマイキーが「闇落ち」する原因や、「闇落ちした際に起こるエピソード」についても触れていきたいと思います。
※この記事は、漫画『東京卍リベンジャーズ』のネタバレを含みます。
【黒い衝動について】
©ken wakui/和久井健/講談社
東京卍リベンジャーズ 23巻より引用
「12年後の自分へ」と手紙を書いたメンバーは、12年後のその日、マイキー以外の全員が集合します。
武道は既にマイキーが「梵天」に属しているのではないかと、ニュースを見て推測していましたが、
ここで本人不在ながらもマイキーの手紙は読み上げられ、「オレも必要なモノを探す旅に出る」「もう二度と会うことがなくてもオレらは繋がっている」という言葉に安心します。
しかしその後、武道のタイムトラベルボックスの中にマイキーからのビデオレターが入っているのを発見します。
手紙の内容は建前で、本心をここに置いていくという旨で始まります。
マイキーは、元より「黒い衝動」という殺人願望を持つとされるもう一人格が自分の中にいることを告白します。
「黒い衝動」と聞いて武道は、過去に一虎を殺しているあの状況のマイキーこそが「黒い衝動」もしくはその前身だとハッとします。
ここでは、マイキーの闇落ちを抑制していた存在は真一郎、エマ、場地の3名とマイキーは宣言しています。
この3名は、幼少期の佐野万次郎という存在の頃から関わっている人物です。
裏を返せば、ドラケンや他の東卍創設メンバーに、この衝動を抑制できる存在がいないことがわかります。
武道がタイムリープを重ねても結果的に救えなかったメンバーでもあったので、
マイキーの「闇落ち」は最初から回避が難しかったことが考えられます。
「マイキー闇落ち1:羽宮一虎殺害」
©ken wakui/和久井健/講談社
東京卍リベンジャーズ 6巻より引用
武道がタイムリープを行い、「8・3抗争」でドラケンが救われた過去で起こった出来事。
対芭流覇羅(バルハラ)戦…「血のハロウィン」と呼ばれるようになった決戦を前に、武道が現在に戻った際、拘置所で死刑囚となっているドラケンと再会した際にマイキーが「血のハロウィン」で一虎を殺したことを伝えます。
そして、一虎を殺したマイキーは、稀崎が身代わりを用意したことで逮捕を免れます。
武道は、自身が直接目撃・経験はしていないものの、この件に関しての「記憶が勝手に蘇る」という体験をします。
初めての「黒い衝動」が出現します。
ここでは「闇落ち」の序章的なカタチで語られています。
「闇落ち」した原因としては、過去に一虎によって兄真一郎を殺され、目の前で幼馴染の場地を殺されたことがキッカケとなり、自分を抑制しているモノが壊れます。
そうして一虎を殺めて、罪を咎められなかったことが現在での「闇落ち」(巨悪化した東京卍會)を招いていると考えられます。
「マイキー闇落ち2:東京卍會幹部メンバー皆殺し」
©ken wakui/和久井健/講談社
東京卍リベンジャーズ 13巻より引用
「聖夜決戦(クリスマスけっせん)」では、主要メンバーである三ツ谷隆の死亡は回避して、柴兄弟も含め、誰も死ぬことなく終えました。
その7回目のタイムリープを経て、武道が戻ってきた現代は、三ツ谷の葬式場でした。
どういうことがわからず混乱している武道の元に現れた直人によってマイキーが幹部の主要メンバーを殺害している可能性があると伝えられ、稀崎さえも殺されており生き残っているのは武道のみでした。
武道は、タイムリープ中にマイキーと話していた「真一郎がバブのエンジンを見つけた場所」であるフィリピンの廃墟を思い出し、直感的にそこへ足を運びます。
何回もタイムリープをしてきた武道ですが、現代でマイキーと遭遇できたのはこれが初めてです。
そこで再会したマイキーは、自身が全員を殺し、「初めて人を殺した時、何も感じなかった」と完全に闇落ちしてしまっている様子がうかがえます。
その後マイキーは、武道を殺そうとして直人に銃殺されますが、マイキーに武道を殺す意思がなかったことが銃にかかったセーフティーからわかりました。
二度目の「黒い衝動」の出現です。
ここでは「兄貴のように叱って欲しかった」「自分が自分でなくなることを一人で頑張って抑えていたが無理だった」と、(武道がタイムリープから戻った後の)過去の武道が、何かをきっかけに東卍を抜ける選択をしたことが原因でマイキーは「闇落ち」したと考えられます。
※真一郎の死と、場地の死も加算されています。
「マイキー闇落ち3:梵天首領」
©ken wakui/和久井健/講談社
東京卍リベンジャーズ 23巻より引用
「関東事変」を終え、ヒナも生きていて、東卍メンバー全員無事である9回目のタイムリープに成功し現在に帰ってきた武道はマイキーだけがいないことに気づき違和感を感じ始めます。
そしてマイキーは日本最大の犯罪組織「梵天」にいると直人から聞き、過去に戻るよう握手を求めます。
しかし、目的を達成してしまった直人にとっては過去を変えたいという意志はなく、タイムリープのトリガーではなくなってしまいます。
かつて梵天の溜まり場として使われていたボウリング場で、武道が座っていると「梵天首領」のマイキーが登場します。
その姿は変わり果て、今度は躊躇なく武道を銃で撃ち、自分も自殺を試みますが、武道に手を取られ、「真一郎ように」叱られたことにより本心が現れます。
それと同時にマイキーがトリガーのタイムリープが起こります。
三度目の「黒い衝動」の出現です。
「梵天」は、日本最大の犯罪組織でマイキーはその首領の立場にあり、東卍が現在で巨悪化していた時とは違い、直々に殺害命令を下している描写も22巻196話で見受けられます。
ここでの「闇落ち」原因は、兄真一郎の死、妹エマの死、幼馴染場地の死です。
特に今回はエマの死が大きく関与しているとみられ、また「関東事変」で義兄黒川イザナと衝突し、彼が死亡したことも関与していると考えられます。
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「まとめ」
●1度目の「闇落ち」で起こる出来事は、一虎殺害〜東京卍會巨悪化
●2度目の「闇落ち」で起こる出来事は、東京卍會幹部メンバー皆殺し
●3度目の「闇落ち」で起こる出来事は、日本最大の犯罪組織梵天の首領
このように、マイキーが「闇落ち」するととんでもない現在を招くこととなります。
マイキーは、武道がタイムリープしたどの場面でも救われず、ずっと最悪の人生を歩み続けています。
なぜマイキーがここまで色々な者の手によって苦しまなければならないのか、と心が苦しくなりますね。
ですが24巻以降から本格的に武道のマイキーを救う戦いが始まります。
マイキーが幸せになれることを願うばかりです。